1870年代のアメリカ 金ぴか時代とグラント大統領

1870年代、日本は明治初期。アメリカは60年代の南北戦争が終結し、北部の商工業者が主導になって政治を動かすようになった。そのような中、大統領になったのがグラント大統領である。

共和党 グラント大統領

 グラント大統領は、南北戦争で北軍を勝利に導いた元将軍である。68年の共和党候補として大統領選に出馬し、勝利した。なお、日本の岩倉使節団をむかえたのもグラント将軍である。退任後は、琉球帰属問題で紛糾する日本(明治政府)と清王朝を仲介。

金ぴか時代と北部の商工業者

 北軍の勝利に終わったことで、政治の中心は北部の商工業者が握るようになる。保護貿易政策が促進され、ヨーロッパの70年代不況の一要因となった。

 この頃、カルテルやトラスト、コンツェルンなどの企業連合が次々成立した。

奴隷解放と南部の復興

 南部の復興は共和党主導で行われた。

 また、連邦憲法で奴隷制が正式に廃止された。解放奴隷に投票権も与えられた。しかし、経済面では白人地主に高額な小作料を支払わねければならず、経済的困窮は続いた。

 一方で、没落した白人地主は、白人の農民や新興産業資本家らとともに民主党の重要な支持層となった。彼らによって民主党は躍進。80年代には民主党と共和党が交互に政権を握るようになる。

西部開拓

 南北戦争時に決まったホームステッド法によって、西部の人口は急激に増加した。産業も、金銀の採掘業から、牧畜業や小麦生産へ移行した。東西を結ぶ通信交通機関も整備された。その代表例が69年の大陸横断鉄道である。

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