1800年代の朝鮮半島 外戚政治が始まる

安東金氏の外戚政治

 02年、安東金氏の金祖淳が娘を王妃(淳元王后)となった。金祖淳は、外戚(王妃の親族)の地位を生かしてライバルを粛清。これにより高官は安東金氏が独占した。これを安東金氏の勢道政治という。

勢道政治とは

 勢道政治とは、特定の人物や集団が政権を独占した政治体制をいう。李氏朝鮮後期によく見られる政治体制である。これは、儒教の士林派の考えがバックボーンにある。士林派の考えの中に「有能な人物が王を補佐し世の中を教化する」ものがある。

安東金氏とは

 安東金氏は、韓国南東部に拠点を置いた金一族である。現在でも、韓国南東部に安東市が存在する。
 安東金氏は、金宣平を祖とする貴族(両班・やんばん)である。金宣平は、高麗(10世紀~14世紀)の建国で活躍したことで豪族から貴族に成りあがった。19世紀後半に、親日派のリーダーとして活躍する金玉均も安東金氏の一人である。