2000年代のアメリカ 9・11テロとブッシュ大統領

 00年代、日本は小泉政権の時代である。

 この頃、アメリカでは、共和党ブッシュ大統領が就任した。就任直後に9・11テロが発生。アフガニスタン戦争やイラク戦争が勃発した。ブッシュ大統領末期にはリーマンショックが発生。世界的な不況に発展した。

リーマンショック

サブプライムとは

 サブプライムローンは、低所得者向けの住宅ローンである。低所得者向けであるため、デフォルト(自己破産)によって回収できない可能性が高い住宅ローンである。そのため通常の債権よりも利率が高かった。

 家を建てたい人が、住宅ローン会社で住宅ローンを組む。住宅ローン会社は、その債権を投資銀行(日本でいう証券会社)に販売。投資銀行会社は、これをパッケージ化して投資家へ販売した。主に生命保険会社や銀行などの機関投資家を中心に販売した。

 また、不動産を担保にしているのでデフォルトでも不動産の売却である程度回収が可能と思われていた。さらに複数のローンを組み合わせることで全額が損失になることを防いでいた。

 また、サブプライムローンをパッケージ化した商品は、格付け会社によって高格付けを得ていた。また、AIGがデフォルトした場合の補償する保険を付けていた。

なぜ、サブプライムローンがうれたのか?

 90年代、IT革命によって多くのITベンチャー企業が誕生した。GoogleやAmazonが誕生したのもこの頃である。
 しかし、00年代初頭、ITバブルが崩壊。多くのITベンチャー企業が倒産した。多くの失業者を出した。そのため、低金利政策が行われた。
 この低金利政策によって、住宅ローンが飛ぶように売れた。これにより不動産価格が高騰した。住宅ローン会社は貸付先に困り、低所得者に対しても住宅ローンを販売するようになった。また、低金利政策で機関投資家は運用先に困っていた。この2社を結びつけたのがサブプライムローンであった。

サブプライムローンの崩壊

 FRBは、不動産価格の高騰をうけて、金利を引き上げた。これにともない、住宅ローンは次第に売れなくなった。これにより不動産価格が下落を始めた。低所得者がデフォルトするようになるとサブプライムローンの損失が出るようになった。また、景気悪化により失業者が増大。デフォルト率が高まった。これにより、投資銀行は多くの損失を受けるようになった。その代表格がリーマンブラザーズであった。

公的資金の投入をためらう

 リーマンブラザーズの救済に多くの企業が名乗りを上げた。しかしあまりの隠れ負債金額に断念した。そのため、リーマンブラザーズは、ブッシュ政権に公的資金(税金)による救済を求めた。しかし、ブッシュ政権はこれを拒否した。これにより、08年リーマンブラザーズは破産した。くしくも9月中旬のことであった。これがリーマンショックである。

 リーマンショックによって、急激な不況が全世界をめぐった。これは日本にも及んだ。多くの派遣労働者が派遣義入りにあった。それによって登場したのが年越し派遣村である。これにより、民主党政権が成立した。

9・11テロ

共和党ブッシュ大統領

 2000年11月の大統領選挙で共和党ブッシュ氏が勝利した。この選挙はかなり僅差の勝利であった。2001年1月ブッシュ大統領が就任した。この年の9月にアメリカは悪夢に襲われる。

イラク戦争

 翌03年3月、悪の枢軸国の一つ、イラクへの攻撃を開始した。イラク戦争である。翌4月には、バグダードを制圧した。フセイン像が引き落とされる映像の場面である。同年12月イラクのフセイン大統領をとらえた。

 アフガニスタン戦争ではEU参加国やNATO加盟国、ロシア、中国の支持を得ていた。しかし、イラク戦争では、フランスやドイツ、中国、ロシアなどのがこの戦争を批判した。それでも、イギリスなどの有志連合で戦争へ踏み切った。このようなブッシュ大統領の外交政策を「ユニラテラリズム(単独行動主義)」と呼ばれる。

 これを支持したのが「ネオコン(新保守主義)」と呼ばれる人たちである。その中心は石油産業で働く人たちであった。

悪の枢軸国

 9・11テロの翌年2002年1月の一般教書演説で、「悪の枢軸」演説を行った。その中で、イラク・イラン北朝鮮を「悪の枢軸」として並べた。

 ちなみに、一般教書演説は毎年1月に行う教書演説である。教書とは、大統領が議会に対して説明する演説である。教書は、一般教書以外に2つあり、予算教書と経済教書(大統領経済報告)がある。

アフガニスタン戦争

 オサマ=ビン=ラディン氏は、中央アジアのアフガニスタンに潜伏していると推測された。ブッシュ大統領はアフガニスタンのタリバン政権にオサマ=ビン=ラディン氏の身柄引き渡しを要求した。そのため、翌10月にブッシュ大統領がアフガニスタンを空爆。アフガニスタン戦争が勃発した。

 アフガニスタン戦争は、アメリカ史上最長の戦争になった。2020年3月、共和党トランプ政権下でようやく講和が成立した。

9・11テロ

 2001年9月11日、4機の旅客機がハイジャックされた。そのうち2機がニューヨークのワールドトレードセンターに衝突。1機はワシントンのペンタゴン(国防総省)に衝突した。残りの1期は乗客の尽力により目的を果たすことなくペンシルベニア州に墜落した。ワールドトレードセンターはアメリカの富の象徴として攻撃された。一方、国防総省(ペンタゴン)はアメリカの軍事力の象徴として攻撃された。

 これを実行したのは、イスラム原理主義者の国際武装テロ集団アルカイダである。そのリーダーはオサマ=ビン=ラディン氏である。