1830年代のアメリカ 西部開拓とジャクソン大統領

ジャクソン大統領とは

 ジャクソン大統領は初の西部出身の大統領である。米英戦争での活躍により28年大統領選挙に勝利した。

 西部の開拓農民の発言力強化に努める一方で、ネイティブアメリカン(インディアン)掃討作戦を展開した。

 ジャクソン大統領は、自営農民のための政治を展開することによって、多くの支持者を集めた。彼らが結成したのが民主党である。

ジャクソン大統領を支持する人々

 ジャクソン大統領は、連邦政府の縮小と州政府の権限強化を主張した。主な支持層は、南部と西部の自営農民や北部の労働者であった。彼らは、東部大都市の規制勢力に反発していた。

民主党の政策

 民主党は黒人奴隷を使った南部の綿花プランテーション経緯泳者のための政治を行った。

  • 綿花をイギリスへ輸出したい
     →自由貿易の促進
  • 綿花を作るには黒人奴隷が必要
     →奴隷制の容認
  • 連邦政府の支持は弱めたい
     →合衆国銀行(中央銀行)の廃止
  • 綿花を育てるのに広い土地が欲しい
     →インディアン強制移住法
     →アメリカ=メキシコ戦争

反ジャクソン派がホイッグ党を結成

 ジャクソン大統領の強権的な政治を嫌う人々も多かった。彼らの大部分は、東部の大都市の上層部であった。彼らは、民主党に対抗するためにホイッグ党を結成した。

 40年代に入ると、米西戦争で活躍した軍人たちがホイッグ党の大統領として活躍するようになる。こうして、40年代には民主党とホイッグ党の2大政党制が確立した。

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