紀元前1世紀の朝鮮半島 武帝の朝鮮統治

武帝と漢王朝

 紀元前1世紀から、4世紀初頭までの約400年の間、朝鮮半島の一部は、中国王朝の支配下にあった。これらは、漢四郡と呼ばれ、平壌周辺にあった楽浪郡が一番有名である。

 紀元前1世紀は、漢王朝の武帝の時代である。漢の武帝の時代は、皇帝権力が最も強化された時代である。内政では、郡国制から郡県制へ移行し、地方長官はすべて漢王朝が決定するようになった。外交・軍事では周辺は領土を拡大していた。

 漢四郡も漢の武帝の時代に漢王朝(中国王朝)に組み込まれ、4つの郡が設置された。長官は漢王朝から派遣された。

漢四郡の設置

 漢四郡は、紀元前2世紀末の武帝の時代に設置された。洛陽軍は平壌に拠点あったのは明らかであったが、2つの郡はすぐに廃止、もう一つの郡は拠点が点々としていたためどこにあったかは不明である。

 当時の平壌は、楽浪郡の重要な拠点であると同時に中国の東側の異民族に対する窓口の役割を果たした。中国東北部や朝鮮半島、日本から多くの使節が平壌に集まった。彼らは平壌で漢王朝の技術や文化を学びそれぞれの国へ帰っていった。