前回の復習 14世紀のシリア・パレスチナ
14世紀、シリア・パレスチナは、マムルーク朝の支配下にあった。
今回は、十字軍国家時代のシリア・パレスチナを見ていきます。
13世紀の国際情勢
13世紀(1201年ー1300年)は、モンゴルの世紀である。
ユーラシア大陸では、モンゴル系の国家が次々滅亡した。中国では、元王朝が滅亡し、明王朝が成立。
フランスでは、カペー朝が断絶。これをきっかけにイギリスとの百年戦争が勃発する。14世紀なかばには、ペストが流行。
フランスは、百年戦争でイングランドに勝利。この勢いで、神聖ローマ帝国(ドイツ)とイタリア戦争に向かっていく。一方、敗北したイングランドでは、内戦(ばら戦争)が勃発する。
十字軍国家
十字軍国家
13世紀、シリア・パレスチナにはイェルサレム王国が存在した。この国は、11世紀末の十字軍遠征で成立した国である。
12世紀末、第3回十字軍が終結。イェルサレム王国の領土は海岸部のみになり、イェルサレムは、エジプト(アイユーブ朝)の領土とされた。
フリードリヒ2世と十字軍
93年、アイユーブ朝エジプトのサラディンが死亡。子どもたちで分割され、内紛状態になった。
28年、アイユーブ朝で内紛。これを機に第5回十字軍が行われた。指揮したのは、神聖ローマ皇帝のフリードリヒ2世である。フリードリヒ2世は、交渉により、イェルサレムを奪還した。