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アメリカ史

1990年代のアメリカ 民主党クリントン大統領とIT革命

1990年代、日本はバブル経済が崩壊。失われた10年の時代に入る。
このころ、アメリカでは冷戦が終結。アメリカの1人勝ちの状況となった。そのような中、IT革命がおきた。その象徴がWindows95である。これによりITバブルが発生した。

00年代 ブッシュ大統領と9・11

 00年代は、悪夢の9・11テロで始まった。これにより、アメリカはアフガニスタン戦争、イラク戦争へ突入していく。
 一方で、00年代は低金利政策で不動産価格が高騰。サブプライムローンバブルが発生。08年にリーマンショックが発生すると、金融恐慌が世界中を襲った。

IT革命

 冷戦が終結すると、クリントン政権は運次情報ネットワークを一般に開放した。これがインターネットである。95年には、Window95がが発売。Microsoftが台頭した。

 この時代、ITベンチャー企業が次々登場。ITバブルが発生した。GoogleやAmazonもこの時代に起業した。しかし、多くのIT企業は倒産した。00年代に入るとITバブルは崩壊。IT関連で失業者が増大した。

クリントン大統領

12年ぶりの民主党政権

 民主党クリントン大統領は、92年の大統領政権に勝利。92年から00年までの8年間政権の座に就いた。70年代カーター大統領以来の民主党政権である。

財政の黒字化

 民主党の支持基盤は、黒人などのマイノリティが中心である。そのため、大きな政府政策を進めていた。しかし、クリントン政権の時代には、産業構造の変化でマイノリティが多く務める金融・ITが経済の中心となった。そのため民主党の支持基盤に高所得者層も多くなった。

 クリントン政権は従来の民主党のような大きな政府ではなく、市場経済重視の小さな政府政策へ転換した。これにIT景気も加わり、98年、財政を黒字化させた。29年ぶりのでき語である。

WTO発足

 民主党のクリントン政権は自由貿易政策を進めた。93年11月、カナダ、メキシコとNAFTAを締結した。10年代の移民問題はこの時始まった。

 95年には、40年代に成立したGATT(関税と貿易に関する一般協定)を恒常的な組織に変更。WTO(世界貿易機関)が発足した。貿易や関税に関する問題が起きた場合、この組織が解決することになった。10年代の米中貿易摩擦はWTOを舞台に展開された。

世界の警察としてのアメリカ

 冷戦の終結によって、アメリカには世界の警察としての役割が求められた。

 93年、パレスチナ暫定自治協定が成立。イスラエルのラビン首相とPLOのアラファト議長がクリントン大統領の仲介で合意した。しかし、その後イスラエルのラビン首相が暗殺。イスラエルの和平はまた遠のいた。

 また、ユーゴの解体からボスニア紛争が勃発。NATO軍はセルビア空爆に踏み切った。

湾岸戦争と1人勝ちのアメリカ

 89年12月、マルタ会談で冷戦が終結した。翌90年8月、中東のイラクのフセイン政権がクウェートへ侵攻した。

 翌91年1月、共和党ブッシュ(父)大統領は、国連決議に基づき多国籍軍を編成。イラクを攻撃。わずか100時間で戦争が終結した。これが湾岸戦争である。

 イラクは、フセイン政権が存続した。しかし、アメリカを中心とする多国籍軍の監視下に置かれ、厳しい経済政策を受けた。

作成者: sekaishiotaku

初めまして、sekaishiotakuです。世界史好きの一般会社員です。よろしくお願いいたします。

「1990年代のアメリカ 民主党クリントン大統領とIT革命」への2件の返信

[…]  この会議では、3つの組織を作ることが決定された。1つ目はIMF(国際通貨基金)である。国際通貨基金は46年3月に設立。47年3月に業務を開始した。ブレトンウッズ体制維持のために資金提供を行う機関である。変動相場制へ移行した現在でも存在し、1990年代のアジア通貨危機の終息に役立った。 […]

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