紀元前2世紀の世界 漢王朝と共和政ローマの領土拡大

国別地域別の歴史

後の世紀 紀元前1世紀

前の時代 紀元前3世紀

年代別後半

紀元前100年代

 漢王朝の武帝、朝鮮半島北部を征服。楽浪郡などの漢四群を設置。

 共和制ローマ、第2次シチリア奴隷反乱。マウリスの軍制改革。

紀元前110年代

 漢王朝の武帝は、遠征や中央集権化に伴い財政が苦しくなった。塩・鉄の専売を開始。貨幣の鋳造を行い、均輸法を制定した。外交軍事面では、中央アジアに敦煌郡を設置。ベトナムを征服した。

 共和制ローマ、キンプリ・テウトニ戦争とユダルタ戦争が始まる。

紀元前120年代

 漢王朝の武帝、北方騎馬民族の匈奴に遠征軍を派遣。

 イランのパルティアは、セレウコス朝シリアに勝利。都をクテンシフォン(現在のバグダード)へ移す。

紀元前130年代

 中央アジアのバクトリアが滅亡。大月氏が侵入。

 共和制ローマ、第1次シチリアの奴隷反乱。スペイン(ヒスパニア)と小アジア(トルコ)のアッタロス朝を征服。グラックス兄弟の改革。

紀元前140年代

 漢王朝では、武帝が即位。中央集権化が始まる。そのため、地方豪族の代わりになる地方長官を必要とした。そのため、郷挙里選という役人採用システムを導入した。匈奴との戦争に備えて、中央アジアの大月氏に張騫を派遣。

 共和制ローマ、第3次ポエニ戦争に勝利。北アフリカのカルタゴを征服。同じ頃、ギリシャのアカイア同盟を滅ぼし、ギリシャを征服。一方、イランのパルティアは、セレウコス朝シリアからセレウコス(イラン)を奪う。この時期に、ユダ王国(パレスチナ)が、セレウコス朝から独立する。

年代別前半

紀元前150年代

 漢王朝では、南部の豪族が反乱(呉楚七国の乱)。同じ頃、北方騎馬民族の匈奴も漢王朝へ侵攻。インド、サカ王が侵入。中央アジアのバクトリア、インド北西部を統一。

紀元前160年代

 共和制ローマ、第3次マケドニア戦争でアンディゴノス朝マケドニアに勝利。アンディゴノス朝マケドニアは滅亡。

紀元前170年代

 中国北方の騎馬民族である匈奴では、冒頓単于が死去。インド北西部のパンジャーブ地方はミリンダ王の支配下へ。同じ頃、中央アジアのバクトリアがインド北西部に侵入。

 共和制ローマ、第3次マケドニア戦争が始まる。イランのパルティアではミトラダテス1世が即位。全盛期に入る。

紀元前180年代

 漢王朝では呂家が滅亡。呂家の専制が終わる。インドのマウリア朝が滅亡。

 87年、セレウコス朝シリアのアンティオコス3世、没。セレウコス朝の衰退し、パルティアの時代へ入っていく。

紀元前190年代

 漢王朝では、北方騎馬民族の匈奴に敗れる。当時の匈奴は冒頓単于の時代である。地方行政で郡国制を導入。建国者の抗争(劉邦)がなくなり、呂太后の専制が始まる。朝鮮半島北部で、衛氏一族の衛満が王朝を開く。

 共和政ローマでは、奴隷制大農場経営(ラティフンディア)が始まる。