昨日4日、岸田新首相が誕生。その日のうちに組閣が完了しました。今回は、閣僚のうち、重要な4閣僚を見ていきます。
財務大臣
国の収入と支出を管理する財務省を統括する大臣。その最大の業務は予算の策定である。また、税金も財務省の管轄で、下部組織に国税庁がある。
01年の橋本行革以前は、大蔵大臣と呼ばれ金融機関の監督も担当していた。しかし、金融機関の監督については内閣特命大臣(金融担当)が担っている。なお、麻生財務大臣は、内閣府担当大臣(金融担当)も兼任している。
法務大臣
法務省を所管。
検察を統括。すなわち、指揮権を発動して個々の事件の取り調べや処分に関与することができる。過去にも、指揮権を発動して政治家の収賄事件の捜査に涵養したことがあった。
国家賠償訴訟では国を代表する。
出入国を発行し、外国人の在留許可を与える。
死刑の執行命令を発する。
外務大臣
外交を司る外務省を統括する大臣。1880年代に内閣制度ができてから一度も名称を変更していない唯一の大臣色である。
その主たる業務は、条約締結などの外国政府や国際機関との交渉である。そのため、外務大臣はタフな交渉力が求められる。
そのほかにもパスポート(旅券)やビザの発行。外国にいる日本人の保護などの業務を行っている。
岸田首相は、歴代最長の外務大臣経験を持つ。オバマ大統領の広島訪問を実現したのも岸田外相の時代である。
総務大臣
もともとは総務庁長官であったが、01年の橋本行革で自治省と郵政省と統合。総務大臣に昇格した。
総務庁は、80年代の中曽根政権時代に設置。国勢調査などの統計業務や各行政機関の観察などを行った。
自治省は、地方行政を管轄する所長であった。そのため、総務省は、地方税、選挙管理、防災などを監督する。なお、宝くじなどの公営ギャンブルも総務省の管轄である。最近では、マイナンバーの発行で注目を浴びている。
郵政省は、郵便局の統括だけでなく、通信全般を取り扱う。TV局やラジオ局の許認可権を持つ。また、携帯電話も総務省の管轄である。
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